概要
坤輿万国全図 とは、1602年にイタリア人宣教師のマテオ・リッチ(1552~1610)が中国で刊行した世界地図で、地球が球体であるという説を元に、中国を中心に描かれている点が最大の特徴である。日本列島は本州、四国、九州と特徴を捉えて描かれているが、北海道の位置に北陸道があるなど正確ではない。南極大陸もオーストラリアを含む巨大な大陸(メガラニカ)として描かれている。
本作品は坤輿万国全図を彩色して屏風にしたてたもので、江戸時代中期頃の作と考えられる。岡山藩主池田家伝来品。
林原美術館増補改訂版「林原美術館名品選」P.212(平成29年4月1日発行)抜粋 (複製禁止)
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日本語訳:凌昊博士(西安電子科技大学 外国語学院)、日本語監修、訳埋め込み:角谷賢二、矢吹章、コンテンツ株式会社
書誌情報
坤輿万国全図屏風 紙本著色 六曲一隻 江戸時代
縦164.8cm x 横376.0cm
デジタル化の目的
本屏風は、一般社団法人林原美術館が所蔵するものです。
2017年12月に、林原美術館、コンテンツ株式会社および国際美術研究所の合意に基づき超高精細のデジタル化を行いました。
このたび、学術的な研究の場をWeb上に提供する目的のため坤輿万国全図のデジタルデータを公開します。
画像データについて
- 撮影方式:スキャナー、解像度:800dpi
- 元画像データ:6個のTIFデータ(データ容量の合計17.98GB)
- 本公開データはコンテンツ株式会社の高精細画像ビューアContentsViewFLEXでweb上で閲覧可能に変換したものである。
学術連絡先
国際美術研究所 角谷賢二
Eメール:sumiyakenji5@gmail.com